お琴今昔物語

門下生の独り言

1000と言う数字

千日回峰行と言う、日本で最も過酷な修行(荒行)が比叡山に存在する。詳しいことはネットで検索していただく事にして。それは「悟りを得るためではなく、悟りに近づくために課していただく」ことを理解するための行、と言う訳でややこしい。

着付けを習っていた時に、何処かの呉服屋さんで「着物千枚」と言う言葉を聞きかじった。着物を千枚集めるのでは無くて、千枚着てみよと言う言葉。真に受けた私は「その先に何が待っているのか?」と言う好奇心だけで、約3年半を費やして千枚(千日)着続けた、雨の日も雪の日も、滝や鍾乳洞へいく時にも、いつでも何処へでも。で、何が起きたか?

「着物を着ることが出来るようになった!」

当たり前。なのだが、千枚着終わった頃に「お琴」に出会った。思いもしなかった方向へ舵は取られた。その後お琴を毎日練習して三年くらい経った頃、自分に思いもよらない変化が起きたが、それはいいとして。

千日とは、毎日続けて三年くらい。「石の上にも三年」と同じ概念なのだろう。何かを三年位、或いは1000回位続けると、必ず何かが起こるのだと感じているのは私だけでは無いはず。其れは自分の想定内な事かも知れないし、全く想定外な事かも知れない。何かを手放す必要や、誰かとの別れが起きるかも知れない。あくまでもゴールではなくて、寧ろ何かのスタート地点に立つ、次への扉が開く瞬間が訪れるのが1000と言う数字なのだと思う。

何も起こらなかったとしても自身の「実力」に成っている事だけは確かだ。

 

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