お琴今昔物語

門下生の独り言

上達への必要不可欠な条件

「この程度にしか弾けないのか、と他の社中の人たちに思われて悔しくないのか?」

上手く弾けない私に向かって先生は穏やかに仰った。

「悔しいなんて気持ちがあったら、私はここには居ませんよ。とっくにひとかどの人物に成ってま~す。」

言い返してみた。世代の違いもあるかと思うが、義父からも同じような事を度々言われる。基本、あまり「悔しい」と思う性格では無い。下手だと言われたら「ごもっとも。」と認めざるを得ないし、上手な方々の演奏を聞くと、ただただ敬意を払うだけだ。さらに「褒めて育てる」土壌で育ったせいか自己肯定感が高い。駄目な時は「まあ、いいか」と秒で開き直る。全てが自分の都合の良いように解釈する前向きな思考は、時に危険だ。

ある意味上達しないのだ。向上心が欠落してしまっている。適当なところで十分満足してしまう。

人にも依るだろうが「悔しい」と感じたり自己肯定感が低かったり、ネガティブ思考に陥るのは、成長するために必要不可欠な要素なのでは?と考えてしまう。度が過ぎてはいけないが、健全な範囲ならば「伸び代がある人」と言うのは、負の感情を沢山抱えている人なのかも知れない。

 

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