お琴今昔物語

門下生の独り言

成功は全ての人に約束されている

お気に入り(或いは推し)な何かが、マニアックな場面に登場してくると、嬉しくなるのは人類皆共通だと思うのだけど。

大好きな映画「ブレードランナー」に出てくる「強力わかもと」の未来的なCMに使われている、これまた大好きな箏曲「千鳥の曲」について考えてみる。

遠く海外の誰かにまで届くものや、遠い過去から未来へ残るものには、何か理由があると思っている(が、深くは考えない)。1800年代に作られた箏曲、まさか国を越えて「ブレードランナー」に使われるなんて吉沢検校も想像しなかったはず。否、想定内だったのだろうか?

伊藤若冲が、自身の絵が理解され開花するのは1000年後(要は遠い未来と言う比喩として)と言ったそうだが、村上隆氏や千住博氏も永いスパンで後世に残るか否かを見据えながら創作しているようだ。伝統文化の時間の概念は、雄大且つ悠久だからこそ残っているのだろう。

伝統文化を学ぶ事によって、どうしても自然と「時間の概念」が変化していく。今現在の成功や評価に囚われるのでなく「1000年後に理解される、開花する」と確信して穏やかに物事に取り組むことが出来る日々は、幸せだ。

 

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