お琴今昔物語

門下生の独り言

それでもなお、お琴は易しい

あたなに日本の某重要人物からLINEが入る。かなり深刻な様子だ。

「某国の首脳がお忍びで明日日本に来る。突然で申し訳ないのだが、お・も・て・な・しをしなければならない。依頼していた人物が、今朝急逝して困っている。着物を着て何か伝統芸能を披露して欲しい、頼む。では明日3時に迎えをよこす。」

そんな大事な要件をLINEする?かは別として(しかもかなり無茶な設定だが)。あなたならどうするか?

着物を着て、にっこり微笑んでお酌でもするだろうか?芸者さんは確かに日本の伝統芸能であり、最高峰のお・も・て・な・しではある。

ところで明日までまだ少し時間があることに気がついたあなたは、とある場所へと足を運んだ。

お琴の1日稽古をして下さる場所へと急いだ。お教室や先生にもよるが、単発稽古をして下さる所が検索すると結構ある。30分~1時間くらいのお稽古。そんな短い時間で何が出来ると言うのか?侮るなかれ、30分のお稽古で日本が誇るあの名曲「サクラ」が誰でも弾けるようになるのだ。人前 (特に外国からのお客様) で披露出来る程度には弾けるようになってしまう。それほどお琴と言う楽器は易しい。(勿論奥深さもあるゆえ、追求すれば底なし沼が待ってはいるが。)

とにかく30分のお稽古を終えたあなたは、某重要人物にLINEをする。

「とびきり美しいお着物と着付けをして下さる人を用意して下さい。それと上質なお琴を一面レンタルするのを忘れずに。」

翌日、とびきり美しいあなたが奏でる「サクラ」は某国の首脳だけでなく、その場に居合わせた全ての人々を魅了した。美しいお着物と上質なお琴が七難を隠してくれた事は、内緒にしておこう。

 

佐藤義久先生のお琴教室のホームページはこちら⬇️⬇️⬇️

https://19carrollstreet.jimdofree.com