お琴今昔物語

門下生の独り言

お琴を弾くだけがお稽古にあらず…

武術系映画などで良く見かけるシーンだが、雑用 (掃除や薪割り?) などの全てが修行に繋がっていると言う名目で、こき使われる一門達。

私は時々 (と言っても年に2,3回だが…) 知人の 田舎の庭の手入れに駆り出される。庭と言っても都会のそれとはまるで違う。もはや森。何でこうなるまで放って置く?しかも、熱中症警戒アラートが昨日も今日も出ているではないか!

しばらく手入れされていない森のような庭を、鍬を使って雑草を抜き、芝を刈り込み、剪定はしない (他の人の担当) が、竹箒で辺り一面の木々をかき集め、大きなチリトリみたいなもので捨てる事十数往復。修行だと思わないとやっていられない。

事実、こんなことを毎日していたら、指や腕の力は強くなるだろうし、肩の可動域は広がる。重心も自然に下へ下へと降りるだろう。

社中の門下生のひとりが突然「庭師になる」と言って、お教室をやめた。私にとっては、追いかける背中だった。先生にとっては、希望の星だった。お互い言葉には出さないが、今でも悲しい。

でも庭師のお仕事は、お琴のお稽古に大切な全てを兼ね備えていることに気がついた。

次に逢う時がいつ来るかはわからないが、庭師になった彼女のお琴の音色は、更なる進化を遂げるに違いない。

何時までも、私にとっては追いかける背中だ…。

 

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