お琴今昔物語

門下生の独り言

技は見て盗め

発表会の合同練習で久しぶりに門下生達に会えると、つい話が弾んでしまう。ひとり黙々と調弦していらっしゃる先生はポツリと一言…。

「上達する人は、こういう時、先生が何をしているのかを見て学ぶんだよ。」

所謂「技は見て盗め」と言う事を仰いたかったのだと思う。門下生達は、素直に先生をじっと見つめた。私もとりあえず、見ているふりをしてみた。

そもそも「何をどう盗めば良いのか」がわかっていない。泥棒だって盗む価値を見定める知識と、盗み取る技術が先ず必要だ?

時代は変化しているから、世間では「技は見て盗め」のようなシステムは賛否両論らしい。寧ろ衰退している。

「教えは毛孔 ( けあな ) から入る」と言う言葉を聞いたことがある。

仏教用語だから解釈は様々だが、同じ空間に身を置く事で、師匠の教えのような物が自然と入ってくると言う事なのだろうか?

毛孔を開かせるために大切なことは、心を開くと言うこと。

私は汗をあまりかかない。多分、毛孔が開いていない。心が閉じているのかも、と心配になる。

心を開く、すなわち素直になる。

多分、そう言う事だから、「技は見て盗め」と言われても、難しいのかも知れない…。

 

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