お琴今昔物語

門下生の独り言

筝曲部の部長さんのお悩み

現代曲を弾きたい筝曲部の部長さんと、古典重視の顧問の先生の意見が合わない。最近良くある話らしい。

私の社中でも、若手はやはり現代曲 ( 特にアニメ系 ) を楽しみたいが、先生は少しばかり苦手のようだ。

あちこちの業界で、こう言うジェネレーションギャップは起きているのだろう。

古典を主に学んだ先生方にとっては、どんなに優秀な方でも近年の現代曲は難しく、現代曲 ( 特にドレミの曲 ) を弾きたい若手には、どんなに趣のある古典でも退屈なのだと思う。

折り合いを着けるのは、大人だって難しい ( 筝曲部でなくとも、部長と名のつく方々は上と下に挟まれて大変そう )。

折り合いを考慮して、着地点を探せる器のある方が、そのポジションに居るのだろう。

和楽器は、「和」する事の出来る不思議な楽器。本来、指揮者のようなリーダーを必要としない。

( 自分だけ ) 飛び抜けたり、( 出来ない人を ) 切り捨てたり、( 他の誰かと ) 競争したり、を考えない。ただ、周りの方々と呼吸を合わせ「和」と成る事、と教えてくださったのは職人さんだったかな。

西洋文化に迎合し過ぎて、和楽器まで競争社会の渦に巻き込まれてしまうのは、少し悲しい。

コンクールに向けて一丸と成ることは素晴らしいこと。古典を通して「和するとは何か」を学んでから現代曲に挑戦すると、コンクールでも上手く行くかもよ。古典には、実は沢山の秘密が詰まっているよ。と、余計なお節介を焼いてみた。

私も「古典」の秘密を探っている最中。

 

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