お琴今昔物語

門下生の独り言

弦の力

譲られたお琴の弦は、数十年前の古(いにしえ)の黄色の弦だった。お琴柱を立てて音を鳴らしてみると、優しい柔らかな音色がした。指に力を入れなくても音は出るし、その穏やかな音色がお琴の音色だと信じて疑わなかった。

ところが、これが間違いのもと。お琴の弦はその程度の生優しい物では無く、本来はこちらの気持ちと裏腹に強い力で跳ね返して来るぐらいの力を備えている。。

指の力を強化する為には「弦を張り替えてみる」或いは「弦を今までよりも少し強めに締めて貰う」と言うのもひとつの手段だそう。

音がまるで違ってくる。音色とは程遠い「音とは言えない音」がする。指の力の無い私では、余韻に浸るどころか音が出せない。(勿論、上手な方が弦を張り替えた場合は音が数段良くなる。)

それでも数ヶ月もすると、すこしばかりはお琴の音らしくなってくる。私の指の力が強くなって来たのか、ただ単に弦が緩んで来たのかは定かでは無いが。

 

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