お琴今昔物語

門下生の独り言

自分からは見えていない事

以前、山梨で立ち寄った居酒屋の店主の立ち居振舞いが美しくて、調理をしている姿をカウンター越しから見惚れてしまった事がある。

ここの店主は、鏡を見ながら調理をしたりするのだろうか?ふと疑問に思ったが野暮なことは聞かない方が、無難な人生を送る事が出来る。

「練習する時は、鏡をお琴の前に置くと上手くなる」とは、良く聞く話なのだが、置いたことが無い。楽譜と弦を見るので手一杯だから、鏡に映る自分の姿を見ている余裕など無い。

今日初めて、旦那が私の演奏を遊びでスマホに撮っていた。観て驚いた。指の力のなんと弱々しいこと。音が平べったいわけだ。身体は右に傾いているし、左の手で押す時は手が斜めになっている。凛とした音が出ないのは右手の形が立ってないせいかも等、沢山の課題が見えてしまった。

明日から鏡を置いて練習しよう!とは思わなかったが、少しずつ今日見つけた課題を意識して弾いてみようと思う。

楽器を弾く人は勿論だが、絵を描く人や、料理をする人、デスクワークの人達も、自分の姿を鏡や動画に撮して課題を探したり、改善を試みたりするのだろうか?

「所作の流れに一切の無駄が無い」そう言う美しさを、つい理想としてしまう。理想と現実は、違ってるからこそ面白く感じる。

 

佐藤義久先生のお琴教室のホームページはこちら⏬⏬⏬

https://19carrollstreet.jimdofree.com