お琴今昔物語

門下生の独り言

吉崎克彦作曲「風にきけ Part Ⅱ」

先生が私にボソッと呟く。

先生「『佐藤義久の代表曲』と言われるような曲を創りたい…。」

私「他の作曲家の方々は代表曲とかって、あるんですか?私、宮城道雄先生の『春の海』しか知りませんが…。」

先生「例えば、吉崎克彦なら『風にきけ Part Ⅱ』とか…。」

 

 

熊の手を持つ wと言われている吉崎克彦先生の奏でる音色は、力強くもあるが透き通るほどに繊細だ。

これこそが、男性ならではの「力強さ」たる音色だと聞き入ってしまう。

生物学的な男女の「腕力」の違いのお話であって、差別のお話ではない。

糸締めの強さを「六本」「七本」などと言うが ( 詳しい事は割愛 )、初心者さんは「六本」くらい。上級者さんは「七本」くらい? 

吉崎克彦先生は、なんと「九本」!

この強さで締めているお琴奏者はほぼいないが、締めることの出来るお琴屋さんもほぼいない。

私も見栄をはって w「六本半」の強さで締めて頂いたことがあるが、あまりに糸が強すぎて音にならなかったので、今は「六本よりやや強め」w。

ちなみに「女性の場合、( 九本で締めるのは ) やめられたほうがいいですね。」by 吉崎克彦先生 笑。

 

目を閉じて。流れる風を感じる…。

疾走してゆく風に、何をきこうか?