先生の仰った「目を閉じていても弾けるくらい」練習する事は難しい。
では、目を閉じて練習してみる。が、これはもっと難しい。ちっとも弾けないどころかストレスになるだけで、全く練習にならない。
立冬に近くなる頃から、日が落ちるのが早くなってきた。
近所に立ち並ぶマンションやアパートの明かりが灯るのが早くなる。
部屋の明かりを消して。
窓から入って来る外の光だけを頼りにして。
夜に咲く白い花のように、弦と琴柱だけが光を反射して、薄暗い部屋の中に浮かび上がる。
暗譜している曲しか弾けないが…。
普段と音が違って聞こえる。
目から入る「雑音」は、意外と多い事に気がつく。
「見える世界」を少しだけ閉ざしてみると、違う世界が存在している。
音楽と言う世界において「見える」と言う事は、少しばかり不自由な事なのかも、と感じた。
※ 消音 ( 音ひめ等 ) 無しでの遅い時間の練習は、ご近所迷惑になるので「夕方の暗くなる時間迄」または「お隣さんが帰って来る時間迄」だけにしませう。
https://19carrollstreet.jimdofree.com