今回もお琴初心者さん向けの、少しマニアックなお話。
お琴の弦が切れる時は、お爪で弾く場所が切れるのが一般的で、一度にブワーっと切れる事は無く、初心者だとまずは1本切れるくらいだと思う (私の経験上)。
1本だけ締め直しても、隣の弦や他の弦もミクロ単位で見てみると、磨耗しているはずなので、早かれ遅かれどんどん切れていく。故に一気に全部張り替えて頂く (あくまでも初心者の場合。お琴屋さんが指南して下さる)。お値段も1本だと千円くらいだが、13本まとめてだと5~6千円なので割安。お稽古なさっている方々は皆知っている。
弦を全部外した後、職人さんにもよるだろうし、自分でも出来るのだが、糠で磨いてもらうと少し油っ気が戻る。艶も出てくる。が、最高のメンテナンスは
「毎日弾いてあげる事だよ。人間の手垢が一番の油 (脂?) だからね。お琴の寿命を延ばしたいなら、兎に角毎日弾いてあげる事だよ。」
私の年齢より遥かに永い年月お琴に携わっていらしたと言う職人さんの笑顔は、大きな手に刻まれた皺と同じだけの誇りを感じさせる。
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