お琴今昔物語

門下生の独り言

中古のお琴について。メンテナンス編

中古のお琴の話は、かなり右脳寄りだった。

 

外部からいらっしゃる初心者さんが知りたいのは、多分左脳的な話なので、メンテナンスについて真面目に記事にしてみる。お忙しい方は、いつものようにブラウザバックして下さいませ。

 

まず、中古のお琴で最初にメンテナンスするべきは「弦」。古くて劣化していたり、糸の締め具合が緩くなっている物は、弦を張り替えるだけでかなり音色が変わる。柔らかくて温かい音色と言うよりは、キレのある凛とした北川景子さんのようなイメージ。時間と共に綾瀬はるかさんのよう ( 柔らかくて温かい ) になっていく ( ちっとも左脳的な説明では無いな  )。弦の種類にもよるが、新糸で1万5000円~2万円位。一時間もあれば張り替えて頂ける。

 

それでも音が気にいらない場合。弦が張られている龍角と雲角と言う場所があるが、弦を張り替える時に確認して頂きたい。( 図はコトバンクさんより引用させて頂いています)

パカッと簡単に取り外せるようなら、木が時間と共に縮んでしまっているので、音の響きが悪くなる ( 職人さん談 )。補強?修正?して頂く。本来、そう簡単には外れない。歳と共に、歯茎が痩せて噛み合わせの悪くなった入れ歯を直して頂くような感じだろうか ( これも左脳的では無いな…) 。状態や職人さんにもよると思われるが、片方で2万円くらいから。片方だけオカシイ、と言うことは無くて、直す時は龍角、雲角両方になってしまう。ならば、4万円くらい。時間は、これは職人さん次第で何とも言えないが、最低一週間はかかるかも。

 

もうひとつ、古いお琴にありがちなのが、龍舌の浮き。私は梅雨時期に「ビィーン」と言う弦の異音で気がついたが、湿度に影響されるので分かりにくい。龍舌を押してみて少しでも動くようなら、お琴屋さんに相談してみよう。季節によっては、熟練の方でも見過ごしてしまう。糊で付け直すだけなら、だいたい5000円以内で収まる。ただし、糊が乾く迄で 2, 3 日かかる。

 

ざっくり説明してみたけど、そこまでしなくても、イイ感じには音が出る。そのうち、お琴が「治して~」と言ってくるから ( やはり左脳から遠いな …)、それまで普通に使うのみだ。

 

骨董品屋さんから頂いたお琴?弦が切れるまでは直さないで使う予定だ。「糸締め機」が付属していたので、切れたら使ってみようと思う。

 

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