お琴今昔物語

門下生の独り言

YouTubeで聴く「六段の調」

唐時代の漢詩の一句「水を掬すれば月手にあり(両手で水をすくうと手のひらの中にも月がある)」にちなんでその名が付けられたと言う香川県栗林公園掬月亭。

 

美しい景色の中で、木村園代氏の演奏する「六段の調」に、時を忘れてみる。

 

YouTubeの中で数ある「六段の調」。お琴を学ぶ方々にとっては、避けて通れない楽曲。

どの動画の方々も、非常に上手で参考にさせて頂いている。が、ヘッドフォン無しで、スマホスピーカーだと聴くに耐えられない動画も多い。私のスマホの性能が悪いのか?

音が割れていたり、濁っていたり、雑味が多かったり、逆に響き過ぎていたり、現代?っぽ過ぎたり。奏者の演奏技術のせいではなく、録音の音質の問題だと思われる。私だって、音質の調整の仕方なんてわからない。

木村園代氏の動画に、それらのストレスを感じないのは彼女の技術でもあるが、「畳」の効果も大きいのでは?と感じる。本来お琴は「畳」の上で弾いていたはず。それを前提に職人さん達がお琴を造る。音色と、奏でる箱 ( 場所 ) との関係性が最も重要な事は、説明しなくても理解出来る。

多分、一般にお稽古する「六段の調」よりも速度の遅い演奏かも知れない。

「昔の人は、今よりもゆったりした速度で喋っていた説」からすると、300年前に作られたこの曲の速度は、本来これくらいだったのでは?

300年の時を遡って、耳を澄ましてみる…。

 

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