お琴今昔物語

門下生の独り言

中古のお琴に求める概念

藝大卒の美人なお琴の先生同士が、当時の話をしていた。お二人は同級生だったが流派が違う。山田流と生田流。

「山田流の方が綺麗どころが揃っていて、色気があったよね~ 笑。それに比べて生田流は v( ̄ー ̄)v…」と話を弾ませていた (←あくまでも彼女達の感想です )。

 

中古のお琴は弦を見れば、流派が判る。

赤枠の中のように弦が等間隔で締めてあるものが「山田流」。

3ヶ所に束ねて締めてあるものが「生田流」。

因みに私は「山田流」のお琴に「生田流」の糸締めをしている。

と言っても「山田流」も「生田流」も形や寸法は全く同じ。では何が違う?

 

昔の「出入りのお琴屋さん制度」から考えてみる。

山田流を扱うお琴屋さんは山田の曲に適したお琴、生田流を扱うお琴屋さんは生田の曲に適したお琴を作っていたはずで。

もちろんお琴はどれも音色が違うのだが、職人さんが目指す「良い音色」と言う概念、その方向性自体が異なるように感じる。

山田流は「色っぽさがある」、生田流は「豪放さがある」。私が感じるだけかも知れないが…。

中古のお琴を探す際に、ほんの少し気にしてみて欲しい。

 

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